ニューヨーク市長選は注目

2009年10月15日(木)

ニューヨーク市長選のテレビ討論会を見た。11月3日が投票日。
現職2期目のマイケル・ブルームバーグ氏が、共和党を離党して、無所属から3期目に立候補。
対する民主党は、ビル・トンプソン市政監督官(財務長官兼監査役のようなもの)。父親は有名な民主党リーダーで、市会議員、州議会議員。オバマ大統領は、トンプソン氏を支持している。

(レイバーデー・パレードで山車に乗っていたトンプソン。紅いネクタイの人)
討論会の感想は、やはり市長VS市政監督官という域を出ていない。ブルームバーグが一枚上手である。
ただ、支持率は夏ぐらいまで、ブルームバーグが2桁リードだったが、現在は1桁になっている。
選挙資金の面では大きくへだたりがある。ブルームバーグは、金融情報サービスのブルームバーグ創立者で、2008年の収入が前年から45億ドルも増えて、 160億ドル(1兆5000億円)。億万長者番付で17位の超金持ちだ。選挙資金も自分の懐からすでに1億ドルも出している。
対するトンプソンは寄付がなかなか集まらず苦戦、という具合だ。

(レイバーデー・パレードのブルームバーグ
ニューヨーク市長選は、日本では報道されないが、なかなか面白い。
ニューヨークは、2008年大統領選挙で、オバマ氏が一回も遊説に来なかった(07年は来た)ほど、民主党、リベラル派が優勢な土地なのに、ルドルフ・ジュリアーニ前市長から4期も共和党市長が続いている。
ジュリアーニが、リベラルな富裕層に食い込んで、共和党に票を集めたのを、ブルームバーグも引き継いだ。
ちなみにジュリアーニブルームバーグユダヤ系だ。リベラル富裕層は、大統領選ではオバマに投票しているはずだから、市政と国政ではねじれ現象だ。
今回、トンプソンが勝てば、このねじれがなくなるという見通しだ。