大規模デモ、前夜

5月11日(金)  

 パリからの深夜特急マドリッド着。14時間だが、結構寝た。
 ただ困ったのが、インターネットがなかったこと。覚悟はしていたのだが、原稿の初校、再校をやりとりする時間帯にひっかかった。
 マドリッドの駅に着いて、WiFiがないか尋ねて歩く。iPhoneではどこにも接続できない。
 4人聞いた。「ないよ」→「あるよ、駅の中はフリーであるよ」(パソコンを開くと、プリペイドカードを買って接続できるサービスがあった)→プリペイドカードが買えるところを探すがない→インフォメーションサービスに行く。最初の人「ありません」。ところが横にいたおじさんが「駅を出て、タクシー乗り場を過ぎて左に行ったところのカフェにWiFiがある」と教えてくれる。パリもスターバックスがなければ、洒落たカフェではなくて、場末のバーみたいなカフェによくWiFiがあった。
 そこに着いて、1ユーロのカフェを買って、パスワードをもらい、やっと接続。ここまで30分。やっと初校を見られた。
 これは、7日月曜日発売のアエラの記事「99%の怒り 欧州で爆発」。
 何時間ぶりかにほっとしたが、今度はホテルまでタクシーしかないロケーション。現金がなかったので、両替しようとしたが、宝くじ販売所ばかりあって、両替がない。思い切って、タクシー乗り場に行って、
「クレジットカードは使えますか」
と聞いた。が、英語が通じない。あっという間に乗り場で暇にしていたタクシー運転手が10人ぐらい集まった。誰かが「ノー」という。
「それでは銀行に寄って、ホテルまで行ってくれませんか」
何事かと、ざわざわみなが何かを言っている。先頭車の年配の運転手は「ノー」の一点張り。「ノーマネー、バンク、ホテル」。これでも通じない。
 すると後ろの方から誰かが「Visa?」と聞いた。「イエス!」「オーケー、オーケー」その人が乗せてくれることになった。助かった。。。