ハリウッドの中国人・日本人

昨日は、公共放送PBSの深夜番組がおもしろくて、早朝まで眠れなかった。
「ハリウッドの中国人」という番組。ブルース・リー、ジャッキー・チェンコン・リー、チャン・ツィーなど、人気の中国系俳優は意外にたくさんいる。しかし、彼らの葛藤は、「中国人あるいは日本人」の役しか回ってこなくて、白人俳優のように、どんな役でもこなす、とみなされていないこと。見た目がいかに、職歴を制限し、強いては収入にも影響を及ぼしているか。
おもしろかったのは、Joy Luck Clubの原作者Amy Tanの証言。一斉を風靡したミュージカル映画Flower Drum songはチャイナタウンが舞台。ところが、中国の田舎から出てきた主役は、ミヨシ・ウメキという日本人で、日本軍に侵略された記憶から、くやしかったという。ウメキが婚約するはずの中国人もシゲタという日系俳優だった。
しかし、逆に、日本人の役なのに、中国人が演じていたものも数多くあるのも事実だ。

PBSでは、「ドクトル・ジバコ」をはじめ、名作を随分みた。
「2世部隊」(1951)は、日系アメリカ人だけで編成された第442連隊の話。ウクレレを弾いている兵士がいたり、豚をペットにしている兵士がいたり、のどかな戦争映画だった。
関連で、パールハーバーの後、ハワイにいた日系人がどういう運命をたどったかというドキュメンタリーも、PBSが放送した。日系人はハワイの人口の半分を占め、西海岸のように一網打尽に強制収容所に入れると、ハワイ経済はおろか、パールハーバーの海軍基地の運営にもひびく。そこで少数の知識人だけが収容所に入れられ、成年男子は徴兵されて、ミシシッピ州で過酷な訓練に耐え、彼らが第442連隊になった。据え置き型連発銃の設置タイムが、アメリカ人の平均16秒に比べて、日系人は5秒だったという。ハワイの映像は太平洋戦争が始まったころは白黒だったが、終戦の後、442連隊が帰還したときの映像はカラーだったので、驚いた。

きょうのオバマ ↓
26日に連邦最高裁判事に指名したソトマイヨールが、「人種差別発言」をしていたと保守派が攻撃。
http://www.nytimes.com/2009/05/30/us/politics/30sotomayor.html
2001年にカリフォルニア大の講演で、「経験あるラテン系の女性は、それほど経験のない男性白人よりも、よりベターな結論を導くことができると希望したい」と述べていた。人種差別であるとともに、性差別?
ホワイトハウスは、「言葉が足りなかった」と援護射撃。
オバマ夫妻は今日、ニューヨークのブロードウェイで観劇の予定。