下院議員、狙撃事件

ラスベガスから夜行便で帰って来て、早朝にアパートに着きバタンキュー、と思ったら、iPhoneに「アリゾナ州選出、ギフォーズ下院議員、頭を銃撃される」という速報が入り、急いでテレビの前に。以来、家にいる時間はテレビに釘付け状態だ。
12月8日のジョン・レノン没30周年の取材をしなかったので、有名人の狙撃事件の歴史でも振り返ろうかと思っていた矢先だった。
ガブリエル・ギフォーズ議員は、左後頭部を打たれ、地元の病院で手術を受け、麻酔による昏睡状態になっている。
アリゾナ州という恐ろしく保守的な州で、民主党から立候補し、穏健派。若い女性だし、超保守的な地元で3選もしているということは、これまでも相当な嫌がらせがあったに違いない。CNNによると、医療保険制度改革の議論が花盛りだった昨年は、地元事務所が攻撃を受けたりした。
一夜明けて、銃撃に巻き込まれて亡くなった6人のために、ワシントンの政府機関は半旗で弔意を示している。
また、捜査機関によると、身柄を拘束されている重要参考人は捜査に協力せず、両親などが捜査に応じている。ひょっとしたら、政治的な理由というよりも、有名人なら誰でもよかったのかもしれないが、テレビに出演した同僚議員たちはみな青ざめていた。
こういう事件が起きると、銃によって「言論」封鎖がまかりとおってしまうからだ。議員なら明日は我が身と思ってもおかしくない。
記者会見に応じた同州ピーマ群のクラレンス・デュプニク保安官は、「アリゾナは偏見と憎悪のメッカになってしまった」と思わせぶりなことを言っている。(郡部は、警察署ではなく保安官オフィスが管轄になる)