グラウンド・ゼロ・モスク(イスラム教寺院をめぐる動き)

2010年8月28日(土)

グラウンド・ゼロ近くに建設予定のイスラム教寺院、モスク(とはいいながら、イスラム・コミュニティ・センター)をめぐって、議論が沸騰している。
911テロがイスラム教急進派のアルカイダの犯行とされているため、反対派が多く、世論調査では7割ちかく。その議論がなぜ起きているのかをウォールストリート・ジャーナルに書いた。
http://jp.wsj.com/US/Politics/node_94296
情報を集めるために、すでに3回建設予定の場所に行った。古いビルだが、これを取り壊してセンターを建設するという。
1回目は静かなもので、オバマ大統領がモスク建設支持を表明した翌日だったので、テレビ局しかいなかった。2回目は木曜日の26日。22日に大規模なデモ(賛成派、反対派双方)があったため、ニューヨーク市警の警備の車が通りの向こう側に止まっている。このときは、前回とうって変わって、数十人の人が集まり、論争で喧々囂々だった。反対派でちょっとおかしな若い青年がいて、賛成派の男性が「50ドルくれたら、あいつを殴ってやってもいいよ(写真のチャンスを提供するという内容)」と話しかけてきた。通行人も論争を聞くうちに巻き込まれ、何時間もそこにいて、議論に参加している。
米国人が911テロをめぐって、こんなに話したがっていたとは知らなかった。いいガス抜きかもしれないが、かなり過熱しているのが気になる。