移民国家 アリゾナの新移民法

2010年7月28日(水)

ウォール・ストリート・ジャーナル日本版に掲載の「ワシントン雑記帳」(毎週水曜日)をいつもFacebookに貼り付けることにしている。今回は、アリゾナ州の新移民法憲法違反として、オバマ政権がアリゾナ州を訴えた件に触れた。すると、日本語で書いたのに、アメリカ人のEddieとAbbieがコメントを何回も書き込んできた。翻訳ソフトで大体の内容を把握したのだろうが、面白い。
http://jp.wsj.com/US/Politics/node_86177
エディーはばりばりの共和党員で不法移民には絶対反対だろうし、アビーはリベラルなので、態度を決めかねている。「移民国家にいると感じている」という書き込みに、エディーも「そうだ」と答える。
私としては、日本人しかいない日本から来たガイジンなので、ニューヨークの空港に降りた途端、日々一歩でも外に出ると「移民国家」を肌で感じるのだが、アメリカで生まれた人は自分をアメリカ人だと思っているので(当たり前だが)、麻薬などの犯罪など移民社会の問題に向き合うとき、移民国家を実感するのだろう。
アリゾナ州の新移民法は、乱暴にいえば、「あやしいと思ったら、不法移民の疑いありとして、警官が職質をできる」というもの。移民が多いヒスパニック社会から批判された。移民を多く送り出しているメキシコ政府も抗議した。この部分は、アリゾナの州裁判所が差し止めを命令し、提訴したオバマ政権の一部勝訴。
ここは、私のような非白人も「恐い」と感じる部分。白人でないということで、ニューヨークでも差別されることもあるのに、ちょっとした理由で職質をされることが許されるというのは、嫌な感じだ。
これを白人の友達にいうと、「この国の警官の8割は悪徳警官だから、白人でも気に入らなかったら今でも職質はする。アリゾナ州の移民法があろうとなかろうと、白人だろうと非白人だろうと、関係ない」と一刀両断だった。
http://sankei.jp.msn.com/world/america/100729/amr1007292259010-n1.htm(新移民法一部差し止めの記事)