医療費の増大はなぜ起きるか

2009年7月23日(木)

医療保険改革のことを調べていて、ほかに医療費の増大という問題もあることに気がつく。
http://newsweekjapan.jp/stories/us/2009/06/post-216.phpニューズウィーク・コラムニストの「オバマの病的な医療保険改革」)
日本と違って、病院や医師への支払いは、細かい医療サービスの積算になる。その実態を知りたいと思い、2006年に猫のロザリーが膀胱の石を取ったときの明細書を引っ張り出した(自分のはない)。
Animal Medical Centerは、医科9つ、医師90人、インターン20人を抱える世界最大の動物病院で、明細書はすごく参考になった。
ロザリーが手術を受け、入院した2日間の明細書は2ページに渡り、手術日の請求項目は19項目で、請求した医科のナンバーも入っている。
注射針の廃棄費用(各$1)に始まり、手術手続き($125)、手術($800)、レントゲン技術料、レントゲン写真診断代($20)、麻酔代($265)、血圧測定代、生検代、膀胱の石の分析代、入院費($47)。

(退院後のロザリー、もちろん無保険者、クレジットカードを使えなかったら借金をしなければならないところだった)
猫だから、ミニマムな医療サービスだと思うが、人間の場合は、医療サービスや薬品を多くすれば、病院も薬品業界も儲かるから、サービスが膨れ上がり、医療費も高くなる。
支払い能力のある(=いい保険を持つ)富裕層は、そのサービスを喜ぶから、病院も調子に乗る。逆に保険がない失業者や低所得層は、ちゃんとした医療が受けにくくなる、という構造だ。